【第16弾】中小製造業の生き残り策

一体、日本における中小製造業は何社位あるのでしょう?

‥‥‥‥‥答えの前に、日本の全体企業像を抑えておきましょう。

国税庁調べによりますと、全企業数は412万8215社です。
その内、法人企業は約170万社‥‥その他は個人事業主及びペーパーカンパニーで約242万社あります。


また、大手企業と中小企業の内訳は以下の通りです。

大手企業‥‥‥‥約40万社
中小企業‥‥‥‥約370万社

実に全企業数の約90%強(全労働人口では全体の約70%)を中小企業が占めている事になる訳です。

では‥‥‥‥‥‥‥冒頭の質問に戻りますが、中小製造業は一体何社あるのでしょう?

上記、中小企業数370万社の内、約50%の200万社に近い中小企業が何らかしかの製造に携わっているとされています。

戦後日本の隆盛はある意味、中小製造企業が支えてきた‥‥‥と言っても過言ではありません。

しかし‥‥‥バブルの崩壊、リーマンショク、アジア諸国の台頭、人口の減少、消費の低迷などから中小製造業の生産は減少傾向にあり、逼迫している状態にあると言えます。

上記全企業では約70%が赤字‥‥中小企業370万社では約80%が赤字‥‥そして中小製造企業においては約90%近い企業が赤字との事です。

この数字を見ると政府が言う好景気感は、甚だ疑問がありますが、一方で国税庁調べによる企業生存率‥‥‥『会社設立後、約90%は10年で倒産‥‥』こちらの方は頷ける感じがします。

然るに、上記データから中小製造企業の置かれている現状は厳しいものがある訳ですが、それを打破し、現在においても黒字成長を続けている中小製造業がある事も事実です。

そんな成長企業には何個かの共通点があります。

まず【危機をどう乗り越えたか?】と言う点での共通点です。
① 若手経営者や後継者が改革を主導・断行
② 社員の意識改革
③ 原点回帰とコア技術の踏襲
④ 選択と集中

これらの具体策を断行し危機を乗り越えています。

また、危機に直面した時、新たな市場や顧客‥‥新たな事業を展開する事で危機を乗り越えた企業も多くあります。

そうした企業に見られるコンピテンシー(行動特性)の共通項は次の通りです。

❶ 戦う領域を絞る
❷ 組み合わせによるバリエーション
❸ サービスやソリューションの提供
❹ プロモーション重視
❺ Io Tへの対応
❻ オープンイノベーション

難しいようですが、❶❷は、今まで1つのプロセスで事業を展開していた場合、少し前後のプロセスを取り入れ、その組み合わせにより戦う領域を変える‥‥‥そうすれば、今まで競合他社が100社あったものが、10社になるかもわかりません。

それがサービスやソリューションとなるのです。

また、自社でそのプロセスが困難な場合、オープンイノベーションとして外部連携を図る‥‥‥‥‥‥あとは、プロモーションにより周知してもらう‥‥‥‥‥このような流れで全体像をイメージすれば難しくはないと思います。

次に【これからの不透明な時代をいかに乗り切るか?】

これにも共通項があります。

製造業において「技術力」「品質」「コスト」重視といったこれまでのモノづくりでは差別化は図れません。

上記は当然の事として、それに加え『サービス』『ソリューション』『圧倒的なスピード』といったソフト面も兼ね備えた【総合力】を高める事‥‥‥‥‥‥
そして、それを広める為の宣伝・広告‥‥いわゆる『プロモーション』を磨く‥現状を打破し、成長している企業はこれらを重要視されています。

 

最後に製造業の場合、海外生産も重要です。
【海外事業をいかにマネジメントするのか?】

これにも2つ共通点があります。
1. 規則やルールの明確化
2. 現地化

企業を運営する場合、規則やルールを決め順守してもらう‥‥‥これは当たり前の事です。

これにより、業務の効率化が為され、業務も見える化が出来ますので、情報の共有も出来ます。

そして‥‥重要な事は、上記のベースをしっかりと構築した上で、「ローカルはローカルに任せる」‥‥日本で言うところの「郷にいれば郷に従え」‥‥です。

究極は全て現地に任せる「現地化」をしている企業の方が、海外事業は上手く行っているようです。

これから日本の中小製造業を取り巻く環境は益々厳しい曲面を迎える事になると思います。

また、製造業だけではなく、その他の中小企業においても然りです。

上述の「成長企業の共通点」は、全中小企業にとっても大いに参考になると考えますので、是非一考を案じて見てください。