あるべき姿

皆さん、こんにちは!

私は今、東京にいます。

約1ヶ月振りです。

1ヶ月前とは空気が違い、肌寒く感じられます。

着実に季節は進んでいる様です。

さて、以前のブログで人の成長でまず大事な事は、「素直さ」であるとお話ししました。

先輩、上司、時には後輩、そして社外のあまたの人達、「自分にない知識や情報」などスポンジの如く柔軟に吸収し腹落ちすることの出来る素直さが人の成長には不可欠であると。

もう一歩踏み込んで言うならば、いろんな事に好奇心を持って素直に吸収するということです。

そして、一方で人の成長を妨げるのは「頑固さ」であるともお話しをしました。

私の言うところの「頑固」という定義は、何の根拠も裏付けもない中で自分の主張に正当性を持っているということです。

この様な人は、比較的多く、何故か自分は正しいと思われていますので、人の意見が腹落ちせず、結果、成長スピードは遅くなってしまいます。議論にもなりません。

大局を把握し、背景を抑え、しっかりとした裏付けや知識、この様な事を理解した上で主張することは大事な事です。

これを「こだわり」だと私は考えていて、「頑固さ」とは似て非なるものです。

今日は、成長スピードにおいて、もう1つ大事なワードをお話ししたいと思います。

それは「あるべき姿」を具体的にイメージすることです。

例えば、1年後に、3年後に、5年後に………自分自身がどの様になっていたいか?どの様になっていなければならないか?を具体的にイメージするのです。

すると、その「あるべき姿」から逆算して今の自分がいます。

当然ながら、そこにはギャップが生じている筈です。

次に、そのギャップを埋めるには、どうしたらよいか?を行動レベルまで落とし込んで考えていきます。

そして具体的行動計画(P)を作成し、実行(D)チェック(C)改善(A)を回していきます。

そうすれば、自身が描いていた「あるべき姿」に、ほぼ考えていた年月でたどり着く事が出来ます。

この様な考え方が出来る人が成長スピードは断然に早いものです。

仕事であれ、何であれ、今の積み重ねを繰り返していても成長スピードが上がる事はないのです。

私が若くして専務という役職を拝命した時(当時は、まだまだ会社も小さく、大した実績もない中で社長の息子だから専務にという感じでしたが………)嫌で嫌で仕方なかったわけですが、専務になったからには、年が若い事は関係ない。専務という名に恥じない人物にならなければならない。そうしなければ、自分も笑われる事になるし、強いては会社が笑われる事になり、会社の成長を落とす事に成りかねないと思いました。

そこで、中小零細企業の役員ではなく中堅・大手の会社役員は、どの様な仕事をし、どの様な考えをされているのか?(あるべき姿)に興味・好奇心を持ち、1年間に様々な方々との出会いの場を求め、約300人の人達の話を聞きました(具体的行動レベル→まず何もわからない時には、短い期間で量をこなすことが肝要)

その後、異業種交流や若手経営者セミナーにも参加(具体的行動レベル→次に精度・質を上げていく事が肝要)し、約9年間、みっちり勉強をしました。

そして、翌年、東京営業所設立の為、東京に乗り込み、専務として一葉の結果を残すに至ったのです。

36歳でした。

会社において、「あるべき姿」論は、ありとあらゆる所に存在しています。

部長とはどうあるべきか? 課長とはどうあるべきか? 入社1年後は?3年後は?…… 部門や部署やプロジェクトの1年後は?3年後は?

もう、無数に存在しています。

会社経営においても同様です。

全ては、経営理念からの逆算です。 経営理念は、その会社の方向性であり、道標であり、そして、会社の「あるべき姿」なのです。

それを形にする為に、今、何をしなくてはならないか?中・長期的に何をしなくてはならないか?を考え、イメージし、行動レベルまで落とし込んで、日々の活動を行っているわけです。

目の前の仕事は大事。

しかし、それに翻弄されていたのでは、方向性を見失い、「あるべき姿」を見失い、そして、自分自身や会社全体の成長スピードを鈍化させてしまう結果になると思うのです。