小粒

皆さん、こんにちは!

先週末から今週初めまで、あちこちで久しぶりの大雪でしたね。

私は東京にいましたが、都会では少し雪が降るだけでも大変な混乱です。

皆さんは大丈夫だったでしょうか?

さて話しは変わりますが、最近世間をみてよく感じることがあります。

それは、人の質が随分と小粒になったなぁと思うことがしばしばあるのです。

政治を見ても、大義のないところで、権力闘争に明け暮れていますし、財界においても大手はサラリーマン社長が増え、中小企業では二世社長(かくゆう私も同様ですが…)が増えて来ているのが現状です。

高度経済成長の時代の人達と比較して小粒になっている感じは否めません。

いくら、いい仕組みや資源があっても、それを使いこなす人の質がそなわなければ、宝の持ち腐れです。

今の日本には、まだまだ豊富な資源があると思います。
問題はそれを使いこなすことが出来る様 政財界トップの人の質をあげることか肝要だと考えます。

私も微力ながら、もっと自身の質をあげる努力をしなくてはなりません。

また、あらゆる仕組みは組織を持って行われますので、部下達も同様な懐を持った方が、実務遂行力のある組織になるのではないかと考えます。

これは一つの逸話ですが、その昔、徳川二代将軍秀忠が二条城を建築する折、自身にその造詣がない為、当時見識の高かった藤堂高虎と言う大名に、案を出すよう命じました。

そこで高虎は、案を2つ出しました。
なぜ2つ出すのですか?と言う高虎の部下の問に高虎は「一つしか出さなければ、秀忠様は私の意見に賛成したと言うことになる。2つ出せば秀忠様ご自身が選び、決定したと言うことになる。決定権は常にトップにある」と。

高虎は今で言うところの部長、課長にあたるのだろうと思います。

如何にも蘊蓄のある大粒な対応です。

この逸話に近いところで、私も一つの仕事をさせて頂いています。

ものづくりを行う上で、デザインは不可欠です。

ただ恥ずかしい話しですが、私にはその知識はありません。

そこで、そのピースを埋めてくれるデザイン会社を2年掛けて探し、提携し仕事を進めています。

そこの社長は十分解りやすい説明をしたのち、商品のデザインを3つくらい提示してくれます。

そこからの最終ジャッジは委ねてくれているわけです。

そして私は決まってこう答えます。

「ちなみに、社長の一押しは?そう、じゃあ、それで行きましょう」と。

得てして人はスキルがあればあるほど、聞く耳をもたない傾向がありますが、互いが理解しあう中でのやりとりは心地のよいものです。

どのような立場であれ、様々な経験、苦労、勉強を重ねながら懐を深くして、その局面で対峙出来る様に、精進をしたいものです。