ドラッカー 5つの質問⁉︎
皆さん、こんにちは‼︎
今週は菜種梅雨とでも言うのでしょうか?
何日かシトシトと雨の降る日がありました。
しかし週末からは天気も良く、気温も上がるとの事ですので、桜もあちこちで開花しそうな感じです。
いよいよ春本番……短い春を楽しみましょう!
さて、話しは変わりますが、
今週も先週に引き続きドラッカーの話しをさせて頂きます。
マネジメントの父と呼ばれたピーター・F・ドラッカー………その哲学と理論は、今なお多くの企業成長を支えています。
何故でしょうか?
それは、シンプルな理論で且つ原理原則の考え方に基づいている為、あらゆる業種においても当てはまる哲学になっているからだと考えています。
そしてそれを実行している企業はどんな時代でも成長しているという事だと思います。
一方で「ドラッカーは難しい…」と言われる方も多くおられます。
それはドラッカーが難しいのでは無く、あなた自身の考えが難しくしている……こういう事なんだろうと思います。
組織やチームで事業を進める以上、組織には営業・購買・製造・出荷・経理・総務などなど、様々な部署があり…そこには様々な仕事があり、様々な責任があり、様々な役職があります。
部署や立場が違えば見えるものも違いますし、携わる仕事によっても見え方が違うと思います。
それは至極当然の事です。
しかし……様々な部署や立場・仕事の違いはあれど、全ての部署に関わる人達の目的はただ1つ…【顧客の創造】にあります。
様々な部署によって様々な仕事がある訳ですが、方向性は全て同じ方向を向いている……この認識が重要です。
如何にファンを創造する事が出来るのか?
どうすればお客様は満足してくれるのだろう?
どうすればお客様は喜んでくれるのだろう?
至って考える事はシンプルです。
どの部署であっても、どんな仕事であっても常に『喜ぶお客様の顔を想像して』その任に携わなければなりません。
例えば、製造……
安いからと言って形状の悪い商品をお客様は喜ぶでしょうか?
出荷の場合も、
梱包は雑で納期も曖昧…こんな事でお客様は喜ぶでしょうか?
営業にしても
何の意味合いも無く提案したとしたらお客様は喜ぶでしょうか?
しかも遅かったら喜びますか?
こんな考えは作業です。
仕事ではありません。
誰か1人でもこんな考えで仕事をしていたのでは【顧客の創造】を得られる事はありません。
【如何にしたらお客様に喜んでもらえるのか?】…………この概念の下に其々の部署やそれに携わる人達が仕事を遂行する事で「顧客の創造」を成し得る事が出来るのです。
上述の『あなた自身が難しくしている…』と言う事は、本来、私達の仕事は「お客様を如何に喜ばせるのか?」にあるのに、『自身の部署だけ……又は自分の事だけ……又は目先の仕事の処理だけ』……………こんな考えに終始している為、難しくしているのです。
事業には様々な部署や人が関わり合います。
働く人同士の主語が【私】であっては、お互いの考えが交わる事はありません。
属人化し、烏合の集になるのがオチです。
ではどうすれば良いのでしょう?
上述のように様々な部署や人達がいても、事業を通しての共通目的は「お客様に喜んで頂く→顧客の創造」です。
従って主語を【私達】にする事です。
そうすれば組織全体に立って考えざるを得ません。
仮に何かミスがあった場合、「私」と言う考えなら、他人事や批判が出るかもしれません。
しかし、「私達」と言う考えになれば、そのミスは自分の事という捉え方になり、
【どうすれば、そのミスを防ぎ、お客様に喜んで頂く事が出来るのか?】
【どうすれば、もっと早く間違い無く営業提案、製造、出荷が出来、お客様に喜んで頂く事が出来るのか?】………
と考えが及ぶようになり、気持ちの良い建設的な意見交換が出来るようになります。
このような考えの接点が生まれると、初めて「私達」の考えを創り出す事が出来、各部署・各人・各仕事における協力関係が構築出来るのです。
そしてそれが組織としての「顧客の創造」へと繋がって行く訳です。
上記を踏まえ【ドラッカーの5つ質問】には私達が組織として原理原則論で話合わなければならない5つが記されています。
① われわれの使命は何か?
② われわれの顧客は誰か?
③ 顧客の価値は何か?
④ われわれの成果は何か?
⑤ われわれの計画は何か?
この「5の質問」は、『喜ぶ人を増やす為に必要な事』が質問形式で纏められているもので、その主語は全て【われわれ】になっています。
最後にドラッカーはこのように言っています。
『これら5つの質問を真摯に答えて行くならば、必ずや各位のスキルとコミットを深化させる……或いは向上させて行くはずである。ビジョンを高め、自分達の手で未来を切り開いて行く事を可能にするはずだ。
貴方と貴方の部下の為に、貴方と部下がこれら5つの質問に取組まれ、未来を築いて行かれる事を心から願っています』
by ピーター・F・ドラッカー