【第11弾】顧客満足度

近年、お客様第一主義という文化を全面に押し出した企業が急増しています。

これは単なる過当競争から脱却し、お客様との信頼関係をより強固なものとして、継続的な安定売上の増加を図るという事を前提にしたものです。

では、顧客満足度を向上させると言う事はどういう事でしょう?

単に良い接客をすれば満足度が上がるのでしょうか?

品質が良ければ満足度が上がるのでしょうか?

顧客満足度は、その企業の商品や提供するサービスによって複雑化しています。

従って、単に「接客が良い‥‥」「品質が良い‥‥」だけでは顧客満足度を上げる事は困難です。

顧客満足度を因数分解しますと、「コミュニティー」と「成果」から成り立っています。

2つの相対値が顧客満足度に著されます。

この相対値‥‥これが顧客の期待値となる訳です。

期待値を上回れば顧客満足度は上昇をする‥‥‥こういう事になります。

コミュニティーの要素には、レスポンス、接客、行動、提案力があります。

成果の要素は、品質、コスト、納期です。

これらは何も顧客に限った事ではありません。

企業内においても同様です。

例えば、社長や上司がお客様とします。

その場合、各々のスタッフに対する期待値も当然ながら存在しています。

何も期待されていないスタッフ‥‥‥‥‥会社において、このような人はまず居ません。このスタッフなら「ここまではやって欲しい」‥‥このような期待値という物差しです。

そして出された結果と期待値の差により、社長や上司の満足度が決定される‥‥こういう事なのです。

社長や上司が喧しく言うという事であれば、期待値には届いてなく、満足度は低いという事を意味していると思います。

‥‥‥と同様に、企業における顧客満足度も一緒です。

お客様は私達に何かを期待して、取引をして頂いています。

思った以上の提案をしてくれる‥‥‥‥
思った以上の行動をしてくれる‥‥‥‥
思った以上のレスポンスがある‥‥‥‥

これら事前のコミュニティーをしっかりと図る中で、信頼関係が増し、具体的な案件や発注を頂ける事に繋がります。
そして
思った以上に安い、
又は価格以上の価値がある‥‥‥‥
思った以上に納期が早い‥‥‥‥‥
思った以上に品質が良い‥‥‥‥‥

このような成果を伴う事により、『信用』が積み重なり、より強固な関係を構築する事に繋がるのです。

従って、顧客満足度を上げるには、顧客の期待値がどこにあるのか?をまず知らなければ始まりません。

その為には、対象となる企業の担当者や上司の方々と商談を通じて、ヒアリングを重ね、高い情報‥‥私達に期待する事‥‥を聞く必要があります。

お客様の立場に立って、素直に耳を傾ける‥‥‥‥‥‥お客様においても、社内においても、これが顧客満足度向上の第1歩です。

昨今、顧客満足度向上だけでは、実は売上や利益に直結しません。

満足度が如何に上がろうとも、全体の売上が落ちている‥‥‥‥‥こんな時代です。

いわゆる既存顧客の「維持拡大」が困難な時代になって来ているのです。

その場合は「顧客の創造」という活動をしなくてはなりません。

しかし、既存顧客、新規顧客‥‥‥‥共に、私達への『期待値』というものは、必ずあるものです。

従って、「如何に顧客満足度を上げるのか?」の概念はしっかりと認識をしておかなくてはならない事です。

新規であれ、既存顧客であれ、「顧客満足度」は存在するのです。

顧客満足度の向上 = 顧客期待値満足 < (コミュニティー+成果)

顧客満足度を向上させるという事は、自分達のコミュニティーや結果が、相手の期待値を上回る‥‥‥‥‥‥このような理解の下、新規顧客、既存顧客の満足度を向上させ、ロイヤルカスタマーになって頂く事で、継続的な売上や利益の安定増加に繋がるのです。