製造業のサービス化

皆さん、こんにちは‼

暑くなりましたね。

今週は夏日を超える暑い日が続きました。

もう‥‥初夏ですね。

沖縄、奄美地方では早くも梅雨入りをしたそうです。

九州地方も間も無く梅雨入りすると思われます。

梅雨などによる二次的な災害が発生しないように、早め早めに対処をして頂きたいものです。

 

さて、話は変わりますが、ビジネスの世界におきましては、益々、混沌とした時代に突入して来たのではないか?と感じています。

 

マクロ的に見ますと、日本の人口減少は明らかな事で、それによりどの市場においても、縮小を余儀なくされます。

 

そして成熟した飽和状態の日本にあっては、モノが売れなくなっており、加えて個人消費の低迷も深刻です。

 

その様な経済環境になりますと、日本では、益々、過剰品質となり、商品の耐久性が向上し、買い替え需要‥‥‥いわゆる回転率も低下していってしまいます。

 

上記の様な負のスパイラルは、消費材を生産しておればまだしも、特に耐久消費材を生産されています、中小零細企業には大打撃を与える結果となってしまうものです。

 

簡潔に言いますと、市場は人口減少から縮小傾向‥‥‥‥それに加え、品質向上を要求され、メーカーはより品質の高い商品を作ろうとする‥‥‥しかし、それを作れば作る程、買い替え需要(回転率)はより低下し、自分で自分の首を絞める‥‥‥結果、売上・利益が上がらない(または、減少する)‥‥‥この様な図式です。

 

品質の悪いモノを作ればよい‥‥‥と言っている訳ではありません。

 

高度経済成長やバブルの時代は、売り手市場だった為、結果的に過剰品質は要求されず、極論を言えば、消費者の方々が、ある程度の使用をすれば、商品は壊れて、買い替えなくてはならない‥‥‥‥この様な状況でした。

 

個人消費が華やかな時代であった事もありますが、商品単体で見た場合、明らかに、当時は、その品質から商品寿命が短い‥‥‥こんな事も回転率を高め、結果的に消費の循環を呼んでいたといえます。

 

しかし、時代の潮目が変わった‥‥‥‥モノが売れなく、買い手市場となった日本においては、「品質の良いモノをより安価で‥‥‥」という消費者ニーズに追随しない訳には行かなく、結果、市場そのものを縮小しているという訳です。

 

このままの延長線上では、減少傾向になるのは必然で、体力勝負となってしまいます。

 

そこで1つのヒントとして、先般、日経新聞に、次の様な記事が出ていました。

 

それは「製造業のサービス化」というものです。

 

この「製造業のサービス化」は欧米企業が先行してきたものです。

 

どの様な事かと申しますと、製造業が製品の販売に留まらず、販売した製品の付加価値を高める多様なサービスも提供する事‥‥‥それにより、製品の単発売上・利益、買い替え需要の低下を補い、安定した利潤を得ようとするものです。

 

この「製造業のサービス化」を最初に取り入れたのは、米IBMです。

 

そもそもIBMの創業は、コンピューター機器の製造販売でした。

 

当初、コンピューターは、まだそんなに普及していませんでしたので、売れ行きは良く、業績は好調でした。

 

しかし、ある程度、普及した後、業績が思う様に上がりません。

 

そうです‥‥‥‥‥コンピューターは耐久消費材の為、買い替え需要が頻繁にあるものではなかったのです。

 

IBMは業績が落ち込み危機に見舞われます。

 

そこで考えた戦略が「製造業のサービス化」でした。

 

コンピューターの機器の製造販売に軸足を置くのではなく、そのソフト開発・システム販売、そしてコンサル業‥‥‥これらに軸足をシフトさせ、業績を立て直し、現在のIBMがあります。

 

先般の日経新聞においても、日立製作所が「製造業のサービス化」に力を入れる‥‥とありました。

 

日立製作所は、ご存知の通り、従来は機器・設備の販売がコア事業です。

 

そこから派生して、保守・点検業務も行う様になって行きました。

 

これも、機器・設備の販売だけでは買い替え需要が低下する一方という観点から、サービス化をし、毎月安定した利潤を獲得する為の動きでした。

 

今回、更に、今まで蓄積されたビックデータ解析などの先端技術を駆使して、顧客の経営課題を解決する‥‥‥コンサルティング型サービスの提供に、営業2万人を教育し、増加して、即時、経営の軸足を移すとの事でした。

 

日立製作所といえども、従来の延長線上でのビジネスに対する強い危機感があり、それを打破するには、今までの耐久消費材の製造販売ではなく、課題解決事業を主軸に置く‥‥この様な結論に達したのだと思います。

 

私達の会社におきましても、現在は、受注生産型のビジネスモデルから、モノづくりの課題解決事業「monocoto」に軸足を移しています。

 

その為のコンサルも2002年から、切らす事なく入ってもらい、教育・育成を続けています。

 

しかし、モノづくりの課題の多くは、小ロット‥‥品質改善‥‥低価格‥‥短納期‥‥この様な内容です。

 

確かに現代において、多くの課題は致し方ない所がありますが、企業として、買い替え需要が低下して行く中、それだけでは売上・利益の安定化に不安が伴いますし、継続成長が見込めません。

 

そこで、私達は更に1歩踏み込んで、開発サポート事業を展開して行く戦略を取り始めています。

 

いわゆるコンサルの一種ではありますが、マーケティングに軸足を置き、モノづくりの前段である、市場調査〜商品デザインまでのプロセスにおいて、全面的にフォロー・サポートするというサービスです。

 

まだまだ、教育やブラシュアップが必要な点は多々ありますが、上述からして、マクロ的な視点からも、ミクロ的な視点から言っても、企業成長を考えた時、推進して行かなければならない事業であると考えています。

 

「製造業のサービス化」‥‥‥‥これが、今後の企業成長のキーワードになると思います。

 

 

「monocoto」‥‥モノづくりの課題解決事業及び開発サポート事業

www.monocoto.life