インティグリティ

皆さん、こんにちは‼

うだる様な暑さが続いていますね。

お変わりないでしょうか?

リオ五輪も甲子園も、この暑さの中、熱戦が繰り広げられています。

そのひた向きさ、真摯な姿勢に、只々、感動の連続です。

やっぱり、スポーツはいいですね!

リオも甲子園も一生に一度、選ばれし人達の集い‥‥‥‥長き苦労・苦しみを乗り越え辿り着いた夢の舞台では、勝っても負けても、誰もが、干渉や批評する予知などありません。

暑さに負けず‥‥プレッシャーに負けず‥‥周りの言動に惑わされず‥‥今まで培ってきた技術を遺憾なく発揮し、とにかく自分自身にとって納得のする戦いをして頂き、大舞台を是非楽しんで頂きたいと思います。

さて、本日はそのスポーツ繋がりで話を進めさせて頂きます。

「インティグリティ」という言葉があります。

この言葉の意味を直訳すると、“一生懸命”という事です。

かのドラッカーや「7つの習慣」で有名なコヴィーも、1つの目標に向かって進む為には、この「インティグリティ」が必要不可欠であると言われています。

ただ、彼らの言う「インティグリティ」は、“一生懸命”とは少しニュアンスが違い、日本語で言う所の“ひた向きさ”“真摯さ”という言葉が一番しっくりきます。

この「インティグリティ」を持ち合わせる事で、そのひた向きさや真摯さに周りの人達は共感・共鳴をし、協力や応援をしてくれるものです。

時にガムシャラに行動をする事で、周りから反感を買う事も少なくありません。

ガムシャラに行動をする事は、前向きな姿勢で決して悪い事ではない訳ですが、それで反感を買う場合、周りへの「真摯さ」に欠けている所があるものです。

冒頭のリオや甲子園の選手達は「インティグリティ」を持ち合わせている為、私達は素直に共感し、感動を覚えるのだと思います。

そして、その「インティグリティ」を自然な形で身に付けさせてくれるのが、スポーツだと言われています。

何故なら、スポーツマンシップは、自身の目標だけでなく、戦う相手や観客、関係者‥‥‥全てに対して真摯である事を求めています。

従って、真のスポーツ選手には、自己中心的な考えや打算的な発想などは存在しません。

その「インティグリティ」が周りを巻き込み、仲間やライバルと切磋琢磨しながら、自らも高い目標へと向かわせてくれるものだと言われているのです。

スターバックスコーヒージャパンのCEOを務める岩田松雄さんという方がおられます。

彼は社内でよく「インティグリティ」の重要性を言われているそうですが、彼もまたスポーツにより「インティグリティ」を身に付けたと言っておられます。

岩田さんの話によりますと、元々、グイグイ人を引っ張るタイプでも、人並み以上に能力があった訳でもないそうです。

どちらかというと落ちこぼれだと‥‥‥‥。

ただ、能力や資質が足りないからこそ“ひた向きに”努力はしたと言われています。

そして、その姿勢がメンバーに伝わり、組織の意識と行動が自然に変わっていった経験があり、それを今日まで続けているのだ‥‥‥という事です。

その経験は高校野球部の時だそうです。

中学まで野球経験がなかった岩田さんは、能力や資質の足りなさを実感し、自らに高い目標を課し、人一倍練習をし、そしてチームの為に黙々と球拾いをし、練習が終われば又人一倍練習をする‥‥‥‥こんな繰り返しで徐々に実力をつけ、新チームになった時、そのひた向きな姿勢を見てきた、同年代や後輩から推薦される形で主将になったと言います。

キャプテンに抜擢されてからも、より高い目標を自らに課せ、それをコミットし、再び、その目標に向け“ひた向き”に努力をする‥‥‥‥‥‥‥これを見ていたチームメイトも自然と自らに高い目標を掲げ、コミットし、努力するようになり、チームの意識と行動が変わっていったという事でした。

こんな経験から「インティグリティ」の重要性を説かれている訳です。

岩田さんは次のように言われています。

「高い目標を設定し公言する事‥‥‥そしてそれに向かって、ただひた向きに努力をする事‥‥‥‥‥これが重要である」‥‥と。

岩田さんの経験談で私なりに思う重要な事は、まず、能力や資質が劣る‥‥‥この事を素直に認めるという点です。

「私は出来ている‥‥‥」こういう人も多いと思いますが、評価は元来、他人がする事で、自分がするものではありません。

このように考えている人ほど、他人からの評価は低く成長は乏しいものです。

いくら高い能力を備えていても、自身では「まだまだ‥‥‥‥」と考えている人の方が、より以上に成長をするものです。

次に自分自身との競争‥‥‥‥こういう点です。

岩田さんもそうですが、他人と比較するのではなく、昨日の自分自身と比較する‥‥‥いわば、自分自身との戦い‥‥‥‥こういう事だろうと思います。

よく体育会系のクラブで「インティグリティ」を持ち合わせていない人達は、他人と比較をし、自らの能力を上げる努力をせず、伸びてくる人の足を引っ張る‥‥‥いわゆる“しごき”“いじめ”は、残念ながら、私達の時代には日常茶飯事でした。

こんな事により、自身のポジションを守ろうという打算や保身です。

これでは自身の成長もありませんし、チームとしても強くなる筈はありません。

先日、リオ五輪の体操団体において、日本は金メダルを獲得しました。

互いを尊重し、切磋琢磨し、自身の能力を高める努力を各々が重ね、誰かが失敗したら互いをカバーする‥‥‥これが、個人として‥‥チームとしての「あるべき姿」ではないかと思います。

まずは謙虚に自分を見つめる‥‥‥‥‥足らないと自身が感じれば、そこを“ひた向きに”努力する‥‥‥‥‥‥‥これだけです。

この切磋琢磨の連鎖が自身を成長させ、チームを強くする事に繋がるのだと思います。

最後に岩田流「ゴールを達成する為のリーダーの5条件」をご紹介します。

①高い志を持ち、それを発信し続ける

②自分自身の徳を高める努力をする

③チームの為にという無私の心を保ち続ける

④常に謙虚で素直な心を持つ

⑤苦しい時こそ、自ら模範を示す

以上です。

「インティグリティ」‥‥‥自身としての“ひた向きさ”を追求しましょう!

その姿勢が周りの人に良い影響を与え、共感を呼ぶ事に繋がるはずです!