インターンシップ

皆さん、こんにちは‼

3月に入りましたね。

梅も咲き、日中は随分と暖かくなって来た感じがします。

また、3月は年度末‥‥‥卒業シーズン、そして多くの企業においても決算月です。

バタバタと慌ただしくなる月でもありますので、時間の余裕を持って行動するようにしたいものですね。

さて、話は変わりますが、卒業シーズンという事で言いますと、私の出身大学は大阪の近畿大学というところです。

私達の頃は、まだ総合大学までには至ってなく、関西圏の大学では、同志社、関学、関大、立命館‥‥‥‥これらの1ランク下でバンカラ‥‥こんなイメージでした。

しかし、昨今では完全な総合大学となり、マグロの養殖などで一躍名前を馳せ、今や、受験者数全大学No.1‥‥‥特許出願件数全大学No.1‥‥‥そして、大学としてのブランド価値は東大をも凌ぎ、慶應・早稲田などと並び世界でもランクインをする勢いです。

専門知識を学ぶだけの大学とは、完全に一線を画し、独自で大学としての在り方を長年追求してきた結果だと思います。

企業も見習わなければならないですね。

OBとしましては嬉しい限りです。

そんな母校から、先般インターンシップ受け入れの依頼がありました。

近畿大学OBが経営する会社を中心に回っているとの事でした。

実は関西圏における会社社長の数も、近畿大学出身が最も多いとも言われているそうです。

母校の事でもありますし、私達の会社でも学生を受け入れる事にしました。

インターンシップはある程度、どこの大学においても郊外学習的な‥‥‥補助学習の位置付けで実施をされているケースが多いかと思います。

しかし、近畿大学ではこのインターンシップを学科として取り入れ、1.2年生を中心にカリキュラムを組んで、学問として教えているとの事でした。

変動の激しい時代にあって、どの企業においても余裕はなく、新卒といえども、即戦力として活躍をしてもらわなければならない時代です。

そういう意味では、学生の2年間に、インターンシップの知識と実地を育む事は非常に有意義な事であろうと考えます。

最初はビジネスマナーや資料・文書作成基礎知識、社会人基礎力、そして‥‥‥BIスキルを教えると言います。

立派な学問になっていますね。

BIとは、業務や販管システムに蓄積された企業内の膨大なデータから、自在に分析・加工をして、企業としての‥‥‥又は部門・部署としての計画や戦略などに活用する手法です。

私達の会社でも、以前販管システムを構築する時、激動の時代を見据え、自身の考えを基に、自由自在に、どのようなデータでも引っ張り出せ、分析・加工できるような仕組みにしておきました。

何故なら、今までの既成のソフトでは決まった解析しか出来ないからです。

時代が決まった方向に進み、拡大して行くのであればそれでもいいのかもしれません。

しかし‥‥時代は激動へ‥‥‥通り一辺倒の分析では最早どこに課題があるのか?が分らなくなり、確実な現状把握もままなりません。

私も月に1度は必ず数値を分析して、問題があれば即座に手を打つようにしています。

自分達が考えるある仮説を基に、自由自在にデータを引っ張り出し分析・検証をする‥‥‥‥それを繰り返す事で、間違い方向性や戦略を明らかにして行かなければならない‥‥‥‥‥こう言う時代なのです。

私も社内において、「一旦立ち止まって分析・検証をして間違いのない現状を把握しなさい。そしてそれを踏まえてどうすれば自分達の目標を達成出来るのか?を考えなさい‥‥‥」このような事をよく言います。

BIスキルは、個人においても当然必要ですが、企業を預かる‥‥‥‥又は部門・部署を預かる者としては、現代必須のスキルだと言えます。

これを学生の時に実施すると言う事は、正直ちょっとビックリですが、BIを教えると言うセンスは、今の時代をちゃんと把握・認識をしたカリキュラムだと感心させられます。

また、「社会人基礎力」は今や経済産業省が2006年から提唱をしています。

上述のように企業を取り巻く環境の変化は早く、そして激しい為、基礎学力や専門知識を学ぶ‥‥知っているだけでは不十分で、それらを上手く活用して行く為の「社会人基礎力」を意識的に育成して行く事が今まで以上に重要であると考えられているのです。

社会人基礎力とは、「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つの能力(12の能力要素)から構成されています。

1. 前に踏み出す力(アクション)
〜一歩前に踏み出し、失敗しても粘り強く取り組む力〜

  • ① 主体性‥‥物事に自ら進んで取り組む力
  • ② 働きかけ力‥‥他人に働きかけ巻き込む力
  • ③ 実行力‥‥目的を設定し確実に行動する力

 

2. 考え抜く力(シンキング)
〜疑問を持ち、考え抜く力〜

  • ① 課題発見力‥‥現状を分析し目的や課題を明らかにする力
  • ② 創造力(課題解決策立案能力)‥‥新しい価値を生み出す力
  • ③ 計画力‥‥課題解決に向けたプロセスを明らかにし準備する力

 

3. チームで働く力(チームワーク)
〜多様な人々と共に、目標に向けて協力する力〜

  • ① 発信力‥‥自分の意見を分かりやすく伝える力
  • ② 傾聴力‥‥相手の意見を丁寧に聴き理解する力
  • ③ コミュニケーション力(柔軟性)‥‥意見の違いや立場の違いを理解し相互の信頼を築く力
  • ④ 状況把握力‥‥自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力
  • ⑤ 規律性‥‥会社のルールや人との約束を守る力
  • ⑥ ストレスコントロール力‥‥ストレスの発生に対応する力

 

これらが経済産業省の提唱する社会人基礎力です。

国としても、これからの時代、今までのような社会人では通用しない‥‥‥‥そんな危機感があるのでしょうね。

どのスキルも的を射ていて本当に重要ですが、仕事を創造する‥‥‥という観点においては、問題発見力は非常に大事です。

この力が身に付かないと何事も始まりません。

上述のBIスキル習得も、近畿大学において、力を入れているという現状を考えても、問題発見力が重要である事が分かって頂けるのではないでしょうか。

何の疑問もなく業務をこなしているだけでは、いつまで経っても問題は発見出来ませんし、真の仕事には至りません。

費用対効果、時間対効果、投資対効果、前年比、活動計画と結果、顧客・商品別実績比など‥‥‥‥これらを分析する事で問題点や課題が見えてくるものです。

そしてそれらの問題・課題に対して、戦略・戦術を練り、計画(P)を立て、実行(D)し、検証(C)をし、改善(A)を重ね目的を達成して行く‥‥‥‥これが真の仕事です。

P.D.C.Aを回す前に、問題・課題・目的・目標が明らかになっていなければ意味が無いのです。

まずは、日々疑問を持って仕事と対峙する意識を持たなくてはなりません。

今の時代においても結果を出している人達は最低限、上記の社会人基礎力を身につけていると言えるのではないでしょうか。

また、逆にこれからの時代、上記スキルがないと中々結果を出す事が困難な為、近畿大学では、社会にでる前にインターンシップでそれらのスキルを教えようとしているのだと思います。

かく言う私達は社会人として随分と時が経過していますが、自戒も含め、社会人基礎力、BIスキル‥‥‥‥出来ていないところが多分にあるのではないでしょうか?

時代は刻々と変化をし、その時代に必要なスキルも刻々と変化をするものです。

仕事人生が終わるまで、日々勉強ですね。

私達もまだまだ学生諸君に負ける訳には行きません!

今一度、上述の内容をしっかりと理解・認識をして、「個の力」を押し上げる努力をしなくてはなりませんね。

そして‥‥‥私達は先人として、若い人達に教えられるような考え方と経験を積み重ねて行かなければならないと思います。