コラム【第34弾】販売促進3つの基本

現代はモノが溢れ返った時代……

物資に価値を求めた時代は早くに終焉を迎え、情緒的価値に消費者は重きを置く時代になって来ました。

その中で、商品やサービスを販売する場合、
販売促進(セールスプロモーション)の重要性がより増して来ています。

ただ単に、物資である商品やサービスを作るのでは無く、並行して販促を仕掛けておく……こういった要素が必要な訳です。

そこで販促を仕掛ける場合、基本となる方法が大きく3つありますので、ご紹介させて頂きます。

① 値引きorベタ付けノベルティ
お客様に金銭的なメリットを演出する事で販促に繋がるという手法です。また、直接値引きという方法では無く、ノベルティをベタ付けするという方法もあります。

これも一種の値引きではありますが、その商品やサービスとの整合性を保ち、且つ貰って嬉しいノベルティグッズであれば、購入後の宣伝にも繋がります。

ただ、販売側はその分、粗利が低下しますので、闇雲に行うのではなく、PRしたい商品や期間限定など、絞って行うのが効果的です。

② プレゼント
「○○円以上の購入」や「○○個以上の購入」または「応募抽選により…」……などといった条件付きでプレゼントを用意するという方法。

販売側のメリットとして、「客単価の向上」や「ロイヤリティの向上」の他、応募による抽選の場合、お客様情報を得られ、今後直接的なアプローチにも繋がります。

ただ、販売側はターゲット顧客が望むであろう付加価値のあるグッズを用意しなくてはならない為、その企画には神経を使います。

万が一、企画倒れになるとイニシャルコストと商品コスト………掛けた費用が無駄になる可能性もあるからです。

この仕掛けはメリットが多い分、企画には細心の注意が必要です。

③ イベント
例えば、エステ業界の場合、「美を保つ秘訣」といった、ターゲット層が価値を感じるイベントを行い、新規顧客の獲得や既存顧客のロイヤリティの向上を図ります。

その場合、「無料お試し○○」のように、販売したい商品などの試供品を配布するとより効果的です。

販促の基本的な仕掛けは上記の3つです。

まずは「手にとって頂く」「来店して頂く」為の仕掛け→次いで「一度試して頂く」為の仕掛け→そして「リピーター」「ロイヤリテルカスタマー」になって頂く為の仕掛け…………このような順序とメリハリを持って販促を考えられれば良いと思います。

また、ロイヤルカスタマーになって頂く為には、上記の仕掛けだけでは不十分です。

販促の仕掛けは、その入口にか過ぎず、企業としてのゴールではありません。

企業は営利目的……モノが売れなくなった現代において、販促という入口の仕掛けは不可欠です。

しかし、最終的に企業は、多くの方々にリピーター(ロイヤルカスタマー)になって頂き、売上・利益を拡大させなくてはなりません。

売上・利益は以下の方程式で表すことが出来ます。

売上は客数×客単価
利益は客数×客単価×利益率

客数を増やす……客単価を上げる……利益率を上げる……………この為の活動が企業活動で、その1つが販促活動という訳です。

新規顧客の獲得は重要です。
しかし、既存顧客も含め「固定顧客」「リピーター」「ロイヤルカスタマー」になって頂く事は、企業にとってより重要なポイントです。

その為には、企業としての……または全スタッフの日々の立ち居振る舞いが大切です。

レスポンス良く、良い商品を作り、お客様が納得する価格でご提供する………

電話応対も……製造も、出荷も、営業も、購買も…………まずは当たり前のことを当たり前にしなくてはなりません。

その上で、細やかなサービスを提供することです。

今や日本においては『全企業はサービス業』という考えがあります。

物資的価値が低下した現代、まずはサービス……その上でどんな商品を提供しているのか?という発想です。

スターバックスも同様です。

くつろげる空間を提供して、その中でコーヒーを飲んで頂く…………こんな発想です。

コーヒーの品質が良いのは当たり前………それに加えどのようなサービスをお客様に提供出来るか?という視点が必要なのです。

例えば、「美容院はいくつもあるのに、いつも決まった美容院に行っている…」………完全にロイヤルカスタマー、リピーターですね。

どの美容院においても、髪をカットする…パーマをする…毛染めをする………など基本的な行為は同じで、極端に独自性の高い価値がある訳でもない気がします。
また、料金も極端に違うこともありません。

では何故?人は決まった美容院に行くのでしょう?

「店員が自分の事を認識してくれている…」
「頼むメニューを分かってくれている…」
「店員の対応が心地よい…」
「店の雰囲気が落ち着く…」

中には利便性が良い……価格が極端に安い……といった理由もあるかとは思いますが、多くの場合、【その店の持つ雰囲気(社風や企業文化)、スタッフの対応】という意見が圧倒的に占めるのが事実です。

要はスタッフとの信頼関係が構築されているのです。

誰もが最初は新規です。
しかし、継続となると、実は一見些細な事が、その店を選ぶ大きな理由となっているのです。

現代においては宣伝広告、販促………仕掛けは重要です。

そして、それにより獲得したお客様に対して全スタッフが、お客様にご納得の頂けるサービスを提供する……………これによりロイヤルカスタマーは拡大し、企業としての成長がある訳です。

http://www.koshioka.co.jp/novelty/best_customer.html