【第32弾】ハロウィン経済効果

今年も残す所、あと僅かとなりました。
街中ではクリスマスの装飾がなされています。

日本においては随分とイベントが定着して来ました。

バレンタイン……
ハロウィン……
そして
クリスマス……

クリスマスの経済効果はなんと7000億円と言われています。
しかし、市場は少しずつ低下傾向にあります。

この原因は、クリスマスというイベントが定着し日本全国に行き渡ったこと……人口が減少傾向にあること…にあるようです。

一方、バレンタインの経済効果は約1400億円だそうです。

このバレンタインにおいても5年前と比較してほぼ横ばいという結果になっています。

そして今、拡大傾向にあるのがハロウィンです。

5年前は約800億円……今年は約1400億円にまで拡大をしています。

実に約70%増です。

この切っ掛けを作ったのは、東京ディズニーランドの「ハッピー・ハロウィン」であり、USJの「USJハロウィン」です。

ディズニーランドでは20年前から始めたイベントですが、ここ数年前あたりから完全に定着したと言えます。

今年に限ってはディズニーランドは36億円の経済効果、USJは前年比20%増の来場者ということで経済効果は絶大です。

では何故?ハロウィンだけ拡大しているのでしょうか?

① クリスマスやバレンタインに比べ、まだ新しいイベントの為

② 閉塞感のある時代、仮装をすることで発散することが出来る

このような理由から若い人達を中心に拡大しているようです。

そしてもう一つ……私見として「体験」があるのではないか?と考えます。

現代においてはモノは溢れ、中々売れにくい時代です。

分かり易い例で言いますと、数年前、中国の方々による「爆買い」が話題となっていました。

しかし今や「爆買い」ということをあまり言わなくなりました。

要は、ここ何年かの間に、ある程度の「モノ」は行き届きつつあり、物資的欲求は満たされて来たのでしょう。

では今、中国の人達は日本に来ていないのでしょうか?

そんなことはありません。

なんと前年比107%で逆に増加しています。

彼らの目的は物資的価値から情緒的価値へと変化をし、美しい景色を見に行く……美味しい料理を食べる……日本の文化を楽しむ……スキーを楽しむ……日本の医療を受ける………など、自身が「体験」「体感」、そして楽しむ為にお金を費やすようになって来ているのです。

この「体験」「体感」…がモノを売るにせよ、イベントを楽しむにせよ、キーワードであると考えます。

上述のハロウィンは自ら体験出来るイベントです。

しかも、自ら自由に仮装のコーディネートも出来ます。

だから拡大傾向にあるのかもしれません。

様々なモノが有り余る時代……
「体験出来る」いわゆる「コトの創造」が、これからのキーワードであることは間違いありません。