初講演③ 人事育成制度

皆さん、こんにちは!!

今、私は奈良の本社工場にいます。

今日は真っ青に晴れ渡り、二上山の紅葉も見事に輝き、寒さはあるものの清々しい感じがします。

このブログも今年、今日を含めて、あと3回となりました。

今日は先週の続きということになります。

成長企業へとする為の5つの柱、「経営理念」「ビジネスモデル」「売る仕組み」「管理」につきましては、先週のブログでお話しました。

今週は最後の1つ「人事育成制度」について、お話をさせて頂きます。

「企業は人なり」

皆さんも聞かれたことがあると思います。

正にその通りですが、それでは、採用に、育成に、具体的にどの様なことをされていますか?という問いに対して、いきなりトーンダウンしてしまいます。

大手企業においては、当たり前の様に実践していますが、中小企業においては、それを実践している会社は圧倒的に少ないのが現状です。

育成に関して、業務的なことやOJTと称して、場当たり的に仕事を教える、この様なことに終始しているのではないでしょうか?

これだけをもって、人事教育・育成と呼ぶのは、大きな間違いです。

まず、会社として、「どの様な人財に育成するのか?」いわゆる、あるべき人財像を明確にしなくてはなりません。

例えば、当社では「見聞を兼ね備え、成果の出せる人財」と、あるべき人財像を定義付けています。

そして、次に、そのあるべき人財像に育成して行く為に、いつに何をどの様に教育するのか?をカリキュラムに落とし込みます。

例えば、小学校の算数のカリキュラムを考えますと、1年生は、足し算と引き算、2年生になると、かけ算と割り算、3年生になると方程式を教えます。

これと同様に、入社1年目は、あるべき人財像を鑑みて、何をどの様に教育するのか?2年目は?3年目は?…

1年刻みでなくても結構ですが、自社の「あるべき人財像」そして、「いついつまでには、このレベルに育成したい」というところから、育成ピッチを決定すれば良いと考えます。

そして、その人のスキルに合ったステージを提供し(OFFJT )、その中で上司はOJT や管理をしながら、その与えられた仕事で、部下が成果を出せる様に指導して行きます。

そこで成果が出ると、更にステップアップした仕事の機会を提供して、同様のことを繰返して行くことになります。

まとめると、 ①自社のあるべき人財像の確立 ②その為のカリキュラムの作成 ③カリキュラムに基づく教育 ④その人のスキルに合った機会の提供 ⑤上司の指導、育成 これらのことが、会社として、実質運用される仕組みを構築することが、「人を育てる」という意味では不可欠であると考えています。

そして、大事なことは、上記の評価制度を作成し、賃金体制(賞与含む)とリンクさせなければなりません。

何故なら、上述の内容は、教育をすることにより、能力(スキル)を上げること、そして、その能力をもって、成果を出すことを目的としています。

よって、当然ながら、能力がどこまで上がったのか?

それに伴って成果をどれ位、出せたのか?

これらを、適正に評価して、足らない部分があれば、再度、教育をしてあげなければならないし、成果も含め、合格ラインであれば、次のステップに進めさせてあげなければならない訳です。

そして、能力及び成果の評価が、賃金や賞与に反映されるという仕組みを作ります。

ただ、人事評価としては、それだけでは不十分です。

一般的に人事評価は「能力(スキル)」「成果」そして、「情意(マインド)」、この3つの項目で評価をします。

能力や成果の評価ウェイトは高い訳ですが、情意も会社にとっては大事な要素です。

まずは経営理念、企業哲学、社是、社風など考え方や方向性、価値観が共有出来ているか?

人の信用は、仁・義・礼・智・信と云われます。

これらが、備わって来たか?

又、人の信頼は、素直・プラス思考・自己啓発・原因自分主義・言行一致・変化対応と云われます。

これらが、備わって来たか?

人の質を考えた場合、大きく分けて、心や考え方(情意)と能力です。

信用・信頼されれば人望が備わり、それに能力が兼ね備われば、成果という大輪の花が咲くのです。

従って、情意(マインド)も人間形成において成長して行くところなので評価し、教えて行く必要がある訳です。

人財育成の構図として、心が育ち(情意)+能力が備われば=成果が生まれるという形です。

情意の部分をどの様に教え、能力をどの様に教え、そしてどの様に指導すれば成果を出させてあげられるのか?これがポイントです。

人財育成を突き詰めて考えて行くと、最終的には、採用時にどの様な人を採るのか?に行きあたります。

特に先程の情意の部分、実は、これは、なかなか教えられるものではありません。

これは、今までの育って来た環境や生まれながらの性格に大きく左右される部分があるからです。

従って、それをこちらに向けるのはマインドコントロールの様なもので、相当の時間が必要になってしまいます。

私もこれには随分悩まされました。

各々の考え方、マインドに対して差があり過ぎましたので、個々で対応して行かなければならず、結果、時間が掛かりすぎてしまうのです。

今の時代に、それだけ時間は掛けられません。

よって、採用時に私達の考え方や価値観、経営理念や企業哲学などを共有でき、且つ上述の信用・信頼の項目に照らし合わせ、採用を決定することが、何よりも大事であるとの結論になる訳です。

採用時に自社の価値観に近く、信用・信頼のおけるだろう人を採用し、そして、入社した人を自社のカリキュラムによって、教育・育成して行く、この様な「採用制度」と「人事育成制度」を併せ持ったシステムが機能すれば、企業を継続的に成長させて頂ける人財を、次から次へと輩出することが可能になると考えます。

「企業は人なり」

今一度、このことに深く、真摯に考えて見ては如何でしょうか?